
種痘の登場以前は、天然痘を発症すると、高熱に引き続いて、全身に化膿性の発疹ができるため、運良く治った人もあばた面になった天然痘は最も恐ろしい病気の一つだったそうですが、以前より、一度天然痘にかかった人は、二度とこの病気にならないことが知られていました。
ジェンナーは、乳絞りの女性から牛痘にかかると天然痘には罹からないことを聞いていたことから、牛痘にかかった乳絞りの女性サラ・ネルムズの手の水疱からとった膿を、近所に住んでいた8歳の男児フィップスの腕に接種しましたが、10日後に発症したもののすぐに治癒し、その後天然痘を接種しても感染しませんでした。
この実験は、学会には認められませんでしたが、ジェンナーは貧しい人たちに無料で種痘の接種を行い、次第に認められるようになったのです。
以降、天然痘による死亡者は劇的に減少し、1979(昭和54)年10月末に世界保健機構(WHO)によって根絶が確認されたのでした。
おりから新型コロナウイルスが全世界で猛威を振るっている今、一日も早く種痘みたいなワクチンが全世界のワクチンを否定してる人以外の人々に接種出来ることを願うばかりです。
ワクチンの歴史はジェンナーの 種痘 に始まったそうですが、この生ワクチンの免疫効果は絶大だったそうで、新型コロナウイルスのワクチンもコロナウイルス根絶の足がかりとなって欲しいものですネ。

最終更新日 : 2021-05-14