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価値ある1尾

磯に立って51年。 これまでに幾度となく後悔や挫折、屈辱を味わい、喜びや悲しみ、感動など様々な経験をさせて頂きました。 釣りに夢中になっていた頃に生まれのが私の生涯のテーマとなった『価値ある1尾』です。しかし、古希を過ぎてからは釣りの話題もめっきり減ってしまい、テーマとは程遠い話題がほとんどになってしまいました。 老いぼれ釣り師の少しばかりの釣行記と身体のリハビリや孫の話題、旅の話題、つまらないボヤキなどを1年無休で綴っているブログです。

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2023-06-02 (Fri)  15:56

27th WFG・グレ世界大会からのレポート

令和5年5月27日午前2時30分受け付け開始。

待ちに待ったWFG・グレの4年振りとなる通常開催の受け付けが始まったのでした。


午前4時、昨年4回目の優勝を成し遂げ、今回は5回目の優勝を狙う大分支部の木村 真也選手(シード)による選手宣誓。


組み合わせ抽選により第1ブロックから第13ブロックに分かれたシード選手4名と支部代表選手47名(本来は48名であったが体調不良のために1名が欠場)の合計51名の選手は1号船(海鯱)に第1ブロックから第4ブロック、2号船(マリンエキスプレス)には第5ブロックから第7ブロック、3号船(ニューまるみや丸)に第8ブロックから第10ブロック、4号船(マリンアロー)に第11ブロックから第13ブロックの選手が乗り込んで午前4時には出船、尾上島周りや高島中の島頭ヶ島周りや水ヶ浦一帯などの釣り場に展開して午前6時から8時までの1回戦と、9時30分から11時30分までの2回戦、そして13時から15時までの3回戦の予選リーグを戦ったのですが、私も同じ支部代表選手の釣りを見るべく選手と一緒に出港したのでした。

4時16分、まだ真っ暗中「尾上島西」に選手を降ろすマリンエキスプレス。

「尾上島北」の平瀬との水道で戦ったのは第6ブロックのゼッケンNo21の延岡支部の宮川 浩司選手とゼッケンNo22の北九州支部の江藤 義紀選手()。

午前6時試合開始の第1ラウンドは互角の戦いだったものの、第2ラウンドに入ってさすがの試合巧者である江藤選手が21匹7.790㌘を釣って11匹5.180㌘の宮川選手()を退け、幸先良いスタートを切ったのでした。

宮川選手は次の2回戦を高島の「カブシマ」でゼッケンNo23の熊本支部の渡邊 雄二選手と9時30分から11時30分までの2時間を戦い、8匹3.720㌘を釣った渡邊選手が3匹2.290㌘の宮川選手を突き放し、宮川選手は手痛い二敗目を喫したのでした。

尾上島での観戦中に体中のあちこちを蚊に食われながらも同じ支部会員の釣りを後ろから無言で見ていた私でしたが、この時点で2敗となり、残念ながら翌日の決勝トーナメント進出はほぼ絶望的になったのです。

さぁ~、泣いても笑っても初日予選リーグの最終試合、3回戦です。

新 祐一郎大会審査委員長が持ってきてくれた柳池 正博大会会計スタッフ手打ちの蕎麦を3回戦の試合を観戦しながらご馳走になりましたが、暑い磯の上で食う蕎麦は格別に美味かったです。

柳池さん、ありがとうございました。

3回戦の舞台は頭ヶ島の「まんじゅう」

宮川選手はここでゼッケンNo24の富士山支部の田代 真也選手と13時から15時まで戦ったのです。

第1ラウンドに41㌢のオナガを釣った田代選手。

この時は宮川選手とダブルでヒットし、後ろの宮川選手が1.2号のハリスで取り込んだのは45.2㌢の見事な口太で、この時までは1勝出来ると期待を抱いていたのですがねぇ~。


ところが第2ラウンドになると左から右沖に流れる上げの潮が徐々に速くなり、釣り座左手の潮上から仕掛けを流す宮川選手にとっては不利な潮になってしまったのでした。

万事休す

試合終了寸前に大きく竿を曲げてやり取りする田代選手。
これが止めの1匹になるかと思われたのでしたが、

残念ながら良型のチヌでした。

隣の「トトガ浦」の選手を回収する4号船のマリンアロー。


やがて「まんじゅう」にもマリンエキスプレスに乗った検量員がやって来て検量開始。

その結果、宮川選手の2匹2.030㌘に対して田代選手は7匹4.350㌘を釣って田代選手が勝利し、自分勝手に一縷の望みを抱いていたワイルドカードでの進出も完全に潰えたのでした。

この結果第6ブロックは江藤選手が3戦全勝で翌日の決勝トーナメント進出を決め、2勝1敗で終えた田代選手はブロック2位、1勝2敗の渡邊選手が同3位、頑なに遠投釣りを拒否して自分のポリシーである中間距離までを攻めることに拘った宮川選手は残念ながら全敗でブロック最下位、後方から見守って来た私の願いも空しく遠投釣法にコテンパンにやられて第27回WFGを終えたのでありました。


予選リーグの全試合を終えて高島の「モトバン」に全員揃っての記念撮影。
これだけの釣り人が同じユニフォームで一堂に会すると圧巻です。 


予選リーグ全51選手の全成績。

 第1ブロックから第6ブロックと、


 第7ブロックから第13ブロック。

特筆すべきは予選リーグ全試合中10㌔以上の釣果を叩き出した選手が何と20人もいたことと、試合中に50㌢を超える口太を一人で2匹も釣ったことでしょう。

ちなみに最高総重量は木村選手の26.750㌘、50㌢以上の口太を二匹も釣ったのは徳島支部の野口 真平選手でした。

野口選手は50㌢を超えるクロを2匹も釣って20.550㌘を検量しながら同じブロックの木村選手に敗退したのでしたが、ワイルドカードで決勝トーナメント進出を決めたのはさすがでありました。

初日の予選リーグを終え、17時30分から始まった成績発表及び懇親会の会場で第26回大会の優勝カップを寒竹 準一会長に返還する木村選手。

組み合わせ抽選で決まった決勝トーナメントの組み合わせ。

昨年の第26回WFGで、優勝の木村選手に90㌘の僅差で敗れて準優勝に終わった悔しさを晴らすべく並々ならぬ闘志で乗り込んできた三重支部の東 弘幸選手(シード)がいきなり準々決勝で木村選手と対戦するパートや、昨年第3位に甘んじた悔しさをリベンジすべく熱い情熱を胸に秘めて臨んできた和歌山県支部の土谷 賢太郎選手(シード)と予選リーグを3戦全勝で勝ち上がって来た高知黒潮支部の北村 容之選手のパート、予選リーグを3戦全勝で勝ち上がって決勝トーナメント進出を決めた地元長崎の実力者である長崎県北支部の平野 芳幸選手と食い渋ったクロを確実に釣る繊細さを持ち合わせていながら離島のオナガまで豪快に釣る釣技の持ち主で、同じく3戦全勝で勝ち上がって来た山口県支部の藤井 信行選手、そして北九州支部の江藤 義紀選手と京築支部の江藤 憲幸選手の兄弟対決などなど興味深い抽選結果に懇親会場は大いに盛り上がったのでした。


そんな盛り上がりの中、私もその場の雰囲気に飲み込まれてしまったのとアルコールが入った勢いでハイテンションになり過ぎてマイクを握り翌日の試合や優勝に向けた抱負などをインタビューさせて頂いたのでしたが、会場の皆様方に失礼なことを申し上げたかもしれず、この場をお借りしましてお詫びさせて頂きます。

 誠に申し訳ございませんでした。


江藤(憲幸)選手と中司 亮選手(北九州市部)へのインタビュー。



明けて決勝トーナメント当日の5月28日午前3時30分、競技説明など出港前のミーティング。

16名の選手の目は水銀灯の下の薄暗い中でもギラギラ燃えて輝いていたのです。


私は前日の予選リーグに引き続きこの日も午前4時には選手と一緒に出港して磯に上がり、準々決勝と準決勝、そして決勝戦を観戦させて頂きました。

午前6時から8時までの準々決勝は、過去に何度も竿を交えたことがあり、古くからの釣り友である長崎北支部の加藤 直選手と徳島支部の野口 真平選手が野崎島「ガマ瀬」で戦いました。

1ラウンドは野口選手がややリードして釣り座を交替し、第2ラウンドに突入したのでしたが数分もしないうちに潮がガラッと変わったのです。

万事休す‼ でした。

野口選手の釣り座の沖には右手から左沖に流れ出る強い潮が生じ、仕掛けはあっと言う間に沖に流れ去り、思ったように仕掛けが流せないままにタイムアップしたのでした。


第2ラウンド、潮を味方に付けた加藤選手は怒涛の追い上げをみせて11匹対11匹の同引数ながら、のような良型を釣って7.460㌘を検量し、6.300㌘の野口選手を退けて嬉しい準決勝進出を決めたのでした。

準決勝は9時から11まで「一ツ瀬の横(船森)」で加藤選手と平野選手の同じ長崎北支部の選手同士が戦い、抜きつ抜かれつのデッドヒートを繰り広げた結果、この試合も再び9匹対9匹の同数ながら良型が多かった平野選手が5.090㌘の加藤選手を6.070㌘で破って同支部対決を制し、見事に決勝進出を決め、加藤選手はここで敗退して涙を飲んだのでした。


決勝戦の舞台、「一ツ瀬」


決勝戦に勝ち上がって来た4名の選手。

手前から木村選手、平野選手、東九州支部の畠山 和也選手、土谷選手。

正確なマキエワークもさることながら、マキエとサシエを同調させる技術、掛けたクロを怒らせることなく優しくソフトな竿捌きなどなど、確実にクロを食わせてコンスタントに取り込んでいく木村選手。


道糸1.5号、ハリス1.7号でクロの顔を向こうに向かせることなくあっと言う間に取り込っでしまう土谷選手。
キープしたクロの半数以上はタモで掬うことはせずにブリ上げたのも圧巻の釣りでした。


試合の途中でPEラインがトラブったのが痛かった平野選手でしたが、さすが地元の選手だけあって確実に食わせる釣技はお見事でした。


決勝戦最終ラウンド、火花が飛び散るような凄まじいデッドヒートを繰り広げた左の土谷選手と右の木村選手。

実に見応えのある素晴らしい試合でしたが、観戦していた多くのギャラリーも固唾を飲んで見守っていたことでしょう。  


畠山選手はリールにラインが巻き込む手痛いトラブルから復活するのに10分以上の時間を費やしたのが痛かったです。
畠山

1ラウンド30分、4ラウンド2時間の試合が終わっていよいよ検量の開始です。

検量の結果を今や遅しと待ち受けるギャラリー。


果たして優勝は木村選手か、あるいは土谷選手か

結果が出ました。

 は私が取材用にメモしていたものなので見辛いですが、 優勝は18.650㌘を検量した土谷選手(向かって左から2番目)、残念ながら後一歩のところでV5を逃した木村選手が15.900㌘で第2位(一番左端)、第3位は11.410㌘を検量した平野選手(向かって右から2番目)、第4位は予期せぬライントラブルに泣いた畠山選手(一番右端)でしたが、それでも10㌔を超える10.740㌘を検量したのはお見事の一言だったのであります。

惜しくもV5を逃した木村選手でしたが、私が過去にあまり見たことのなかった合わせた時のタイミングが合わずのすっぽ抜けと、鈎掛かりさせてからのやり取りの途中でのすっぽ抜け、それとハリス切れでのバラシ、これが敗因につながったのではと思った決勝戦でした。

ちなみに初日に行われた予選リーグは25㌢以上のクロがキープサイズでしたが、この日の決勝トーナメントは30㌢以上のサイズで戦われたのでありました。


二日間に渡る全スケジュールを終えて記念撮影。


宮之浦に移動です。

優勝した土谷選手に寒竹会長から表彰状と、

優勝旗の授与。

全九州釣ライター協会の小野山 康彦会長から優勝トロフィーが。

準優勝の木村選手。

第3位の平野選手。

向かって左から準優勝の木村、優勝の土谷、第3位の平野、第4位の畠山選手。

皆さん、おめでとうございました。

優勝者インタビュー。

決勝トーナメントの16選手の全試合結果です。


何とか私が副会長の内に優勝者インタビューをと、今回で都合3回後方から支部会員を見守って来たのでしたが、残念ながら願いが叶うことなく最後チャンスも終わってしまいましたが、コロナ禍による4年間のブランクをの入り超えて通常開催された第27回は、過去経験したことの無かったような素晴らしい予選リーグ、決勝トーナメントでした。

参加して頂きました51名の選手の皆さんや、試合を裏から支えて頂いたスタッフの皆さん、それと二日間に渡って安全に選手やスタッフを運んで頂いた丸銀釣センターと丸宮釣りセンターさん他関係者の皆さん、懇親会の会場でお世話して頂きましたおかみさんの皆さん本当にありがとうございました。

皆さんとともに心から御礼申し上げます。


最終更新日 : 2023-06-02

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